くりこうの手記 2025年5月

5月6日 火曜日 雨のち曇り 振替休日

NEXCO3社、大規模ETC障害の原因発表

少し前ですが、YouTubeを見ていたら「NEXCOが発表したETC大規模障害の信じられない原因」という動画がおすすめに出てきました。

個人の主観が入ってるようなものは見たくないですし、原因を知りたいだけなのに動画視聴で9分潰されるのが嫌だったので、NEXCO中日本のコーポレートサイトで発表資料を見ました。[リンク]

それを私が咀嚼したのが下図です。

大規模ETC障害解説図

発行されているETCカードについて使用可能かどうかの判定に用いるデータは、毎日料金所のサーバーに送信されています。

データ送信は、どのシステム宛に送るのかを記録した宛先データと、判定データで構成されています。

データを受信したシステムは、宛先データを消去して、次に送るシステムの宛先を書き込みます。
ところが、広域管理システムに「受信したデータから宛先データを消去する」という実装がされておらず、「受信した宛先データに続けて次のシステムへの宛先データを追記する」という動作をしていました。

これにより、追記された宛先データが宛先データ領域から判定データ領域に「はみ出し」、判定データが破損することでETC通行不可という判定がされた。

...というのがNEXCO3社の説明です。

事前準備は十分だったのか?

ここで一つ疑問が湧きます。

今回、4月6日0時00分にデータ配信が行われ、同日0時30分頃にはシステム障害が発生しています。

日曜日の未明、おそらく交通量は少ないと思われる時間帯で、新システムのデータ配信から30分後にはシステム障害が発生し、NEXCOもそれを知得しています。

この時点で速やかに、改修前の環境に戻すことはできなかったのか。
そして、交通量が少ない時間帯にも関わらずシステム障害が発生しており、十分なデバッグやドライラン(現行システムと同時並行で稼働させ、実データを投入して正しく動作するか確認する)などの事前確認を行っていたのか疑わしい。

報道資料にも書かれていますが、今回大規模なシステム改修を行うにあたって、「新システムがコケたらどう対処するのか」という手順も定められていませんでした。
言ってしまえば、トラブルが発生する可能性を考慮せずに突進してやらかしたのです。

ちょっとお粗末がすぎませんか、というのが私の正直な感想です。

私が勤務する鉄道会社はWebで指定席を予約できるサービスを提供しています。
システム障害を想定した訓練は定期的に行われており、仮設不具合は毎回変更されます。

これまでにもキャリアサービス網(iモード・EZweb・J-スカイ等)に専用線で直結したサーバからwebに接続したサーバへの切り替えや、Webサイトの白紙改正など、コケたら多大な影響が発生するシステム更新も行いました。が、これまでシステム更新を原因とする大規模なサービス停止は発生していません。

また、過去には係員の取り扱いが大幅に変更になる大規模システム更新を、天候による大規模輸送障害の発生が見込まれるために延期したこともありました。(係員が新システムに不慣れな状態で大規模輸送障害が発生すると駅が混乱するため)

トンネル天井板が落ちる事故では死者が出ました。
今回のETC大規模障害に直接起因する死者は発生していないようですが、インフラ事業者として設備が安全であることは最低限担保しないければならないことであり、サービスを途切れなく継続することも当然に求められます。
今回の大規模ETC障害は安全を直接脅かす事象ではありませんが、サービス低下という観点からは間違いなく大事故です。

同じ事象を再び発生させないことを、切に求めます。

追伸 「今回の大規模ETC障害は安全を直接脅かす事象ではない」に異を唱える意見もあるでしょうが、渋滞に突っ込むのは「安全に直結する事象」ではなく、渋滞に突っ込むドライバーの運転技術の問題です。

初期不良と思ったら、違う初期不良だった

SoundCore(Anker)Select 4 Go

YouTubeを見るときは、MacBook AirではなくPiegoで見ます。

ディスプレイがPiegoの方が物理的に大きいのと、MacBook Airだとファンが回ってうるさいためです。

Piegoのディスプレイにはスピーカが内蔵されていますが、音質は褒められたものではありません。
勤続20周年でもらった完全ワイヤレスイヤホンを使うこともありますが、耳が疲れます。

耐えかねて昨年11月、ケーズデンキでBluetoothアクティブスピーカのsoundcore Selcect 4 Goを購入しました。

開封してまず充電して、Piegoに接続。
音質は劇的に改善。ステレオからモノラルになりましたが、動画視聴ならモノラルでも気になりません。

ところが、電源を入れてから30分程度経過すると、電源が切れてしまう。
バッテリーが切れるには早いと感じましたが、モバイルバッテリを接続して再度電源を入れると再生できるので、バッテリの初期不良かと思いました。

常に外部電源を接続し、30分ごとに電源を入れ直さなければならない状態で使い続けてきたものの、やはり不便です。
通常保証の期限内なので修理を依頼しようと決意。

Ankerのwebサイトのサポートページを開くと、GW休暇で開いていない。
FAQページを見ていたら「ファームウエアの更新はどのようにすればいいですか」という項目を発見。
まさかと思い、スマホにsoundcoreアプリをインストールしてSelect 4 Goとペアリングさせると、新しいファームウエアがあるではないですか。

ファームウエアを更新したら、2時間以上連続再生できるようになりました。

Bluetoothスピーカーはスマホに接続する方がほとんどでしょうから、soundcoreアプリをインストールしていればファームウエア更新が通知されたのでしょう。
私は買ったままの状態でパソコンと接続し、スマホにsoundcoreアプリをインストールしなければならない理由が無くアプリをインストールしなかったので、通知を受けられませんでした。

機能向上をファームウエア更新で提供することに文句を言うつもりは毛頭ありませんが、潰せそうなファームウエアの不具合(おそらく無信号20分自動電源オフ機能が暴走していた)は製品として出荷する前に潰して欲しいものです。